2025年に10倍が狙えるグロース株はこれだ！注目の半導体設計企業「ARM」を徹底解説

ARMとは何者か？：世界の“設計図”を担う企業

ARM（アーム）は、イギリス・ケンブリッジに本社を構える半導体設計企業で、特に「低消費電力」「高効率」なチップアーキテクチャの開発において世界をリードしています。 もともとは英国企業でしたが、2016年に日本のソフトバンクグループが買収。2023年にはNASDAQに再上場を果たし、市場の注目を再び集めました。

ARMが手がけるのは、半導体そのものの製造ではなく「設計」です。いわゆるファブレス（工場を持たない）モデルを採用し、設計図（IP）をAppleやQualcomm、Samsungなど世界中の大手企業に提供しています。

ARMが注目される理由：なぜ今、世界中が注目しているのか？

2025年に向けて、テック業界で最も注目されているキーワードは「AI」「自動運転」「IoT」。このすべてに関わるのが、ARMの技術です。 特にARMのCPUアーキテクチャは、モバイル・車載・組み込み機器だけでなく、データセンターやAIチップ領域でも活用が広がっています。

例えば、AppleがMacやiPhoneに搭載する「Mシリーズ」や「Aシリーズ」のSoC（System on a Chip）にも、ARMの設計思想が採用されています。 また、クラウド向けのサーバー用CPU「Neoverse」シリーズは、Amazon AWSのGravitonプロセッサにも使われており、その性能の高さが評価されています。

成長を支える3つの巨大市場：AI・自動運転・IoT

ARMの事業成長を牽引する3つの市場を紹介します。

① AI市場（Neoverse・Cortexの進化）

生成AIや機械学習の普及により、高性能な省電力プロセッサの需要が高まっています。特にGoogleやAmazonなどが開発を進めるAIチップでは、ARMのアーキテクチャが採用されるケースも増加。 Neoverse Vシリーズなどは、競合のx86アーキテクチャに対して性能・効率の両面で優位性を示しています。

② 自動運転・EV

自動車業界でも、ARMアーキテクチャはデファクトスタンダードになりつつあります。Tesla、NXP、Qualcomm、NVIDIAなどの半導体企業が、自動運転用の演算チップやセンサー制御にARMの技術を活用しています。

③ IoT・スマート家電

スマートホーム、医療機器、産業用ロボットといったIoT機器にも、ARMの小型・高効率CPUが幅広く組み込まれています。2030年までにIoT機器の数は500億台を超えると予測されており、その中核を担う存在となるでしょう。

競合との比較：NVIDIAやインテルとどう違う？

ARMを評価するうえで重要なのが、競合企業との違いを理解することです。特にNVIDIAやインテル、AMDといった半導体企業と比較することで、ARMのユニークな立ち位置が明確になります。

このように、ARMは設計のみに特化した「プラットフォーマー」であり、製造リスクを持たずに世界中の企業からライセンス収益を得るモデルです。 特に現在のような製造設備への投資コストが高まる時代において、リスクを最小限に抑えつつ成長できるビジネスモデルは非常に魅力的といえるでしょう。

アナリスト評価・株価動向：将来性に強気な声も

ARMは2023年にNASDAQに上場したばかりですが、多くのアナリストが中長期の成長に強気な評価を示しています。 例えば、モルガン・スタンレーはARMの事業構造の安定性と成長分野へのシフトを評価し、今後のAIインフラ投資が追い風になると予測。

株価推移（上場〜2025年）

2023年9月に約51ドルでIPOを実施。その後一時70ドルを超えたものの、調整を挟みつつ現在は60ドル台前半を推移（※2025年5月時点）。 ボラティリティはあるものの、長期的な期待値は依然として高い状態です。

また、半導体全体が循環的な回復局面に入りつつある今、「次のNVIDIAを探す動き」の中でARMは非常に注目されています。

ARMは10倍株になれるか？：テンバガーへの条件

ARMが本当に10倍株（テンバガー）になり得るのか？それを見極めるには、次のような条件を確認する必要があります。

• 成長市場との連動性：AI、IoT、自動運転分野の市場拡大に乗れるか
• 競合優位性：独自設計の優位性を維持できるか
• 財務健全性：黒字化の加速、営業キャッシュフローの成長
• 需給要因：ソフトバンクによる株式放出リスクの吸収

特に、2025年以降のNeoverse売上拡大と、新たな分野（宇宙、医療、AR/VR）への応用が加速すれば、時価総額10倍＝5000億ドル超も視野に入ります。

投資戦略：ARM株を買うタイミングと方法

ARMは今後の成長が期待される半導体グロース株ですが、短期的なボラティリティもあるため、購入タイミングと投資スタイルを明確にしておくことが重要です。

おすすめの買い方：段階的な「分割エントリー」

• ① 初回エントリー：RSIが40〜50で押し目を形成したとき
• ② 追加購入：直近高値を超えたときにブレイクアウト戦略
• ③ 最終購入：四半期決算などの好材料で急騰前に備える

また、つねに他のAI銘柄（NVDA・PLTR・TSMCなど）との相関性も確認し、マーケット全体のトレンドと連動しているかを観察しましょう。

買える証券会社と手数料比較

ARMは米国NASDAQ上場銘柄のため、以下のようなネット証券で購入が可能です（2025年5月現在）。

購入時は「円建て or ドル建て」「定期買付 or スポット買付」の2つを選択できます。初心者はスポット買付＋ドル建てが分かりやすいでしょう。

投資時の注意点とリスク管理

どれだけ成長性のある企業でも、株式投資にはリスクがあります。特にARMの場合、以下のような要因に注意が必要です。

• ソフトバンクの大株主リスク：保有比率が高く、売却タイミングで需給に影響を与えることがある
• 競合の動向：Appleの独自チップ化やNVIDIAのアーキテクチャ進化が逆風になる可能性
• 業績の振れ幅：ロイヤリティ収入中心のため、市場トレンドの影響を受けやすい

これらを踏まえ、「全力投資」は避け、ポートフォリオの中の20〜30％程度での保有が現実的です。

まとめ：2025年の本命グロース株「ARM」から目を離すな

ARMは、今後の世界を形作るAI、IoT、モビリティの中核を担う企業として、成長ポテンシャルと安定収益を併せ持つ稀有な存在です。

2025年は、AI銘柄が本格的に業績を伴って再評価されるタイミングであり、ARMはその中心にいる可能性が高いといえます。

投資初心者でも手が届きやすい価格帯でありながら、プロのファンドも注目する企業。今後数年で「10倍株」として語られる存在になるかもしれません。