ARM株の見通し2025|Neoverse/Gravitonとロイヤリティ収益でどこまで伸びる?
要約:ARMは「設計IP×ロイヤリティ」の安定モデルに、データセンター(Neoverse)とクラウド(AWS Graviton)、車載/IoTの裾野拡大が重なる構図。短期はガイダンスと大株主の売り出しで振れやすいが、中期は採用拡大とRPOの推移を軸に評価。NISAでの買い方・円貨/外貨の実務まで整理。
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結論: ARMは製造を持たない設計特化(ファブレス)で、スマホ/車載/IoTからデータセンターまで広い需要にロイヤリティで乗る“プラットフォーム型”。
中期を測るカギは①ロイヤリティ成長率、②ライセンス受注(Neoverse含む)、③RPO、④ガイダンス。短期は好決算でも見通し弱含みで下振れすることがあり、分割エントリーが有効です。
ARMとは?(30秒で要点)
- 事業:CPUアーキテクチャの設計IPを提供。チップ製造はせず、ライセンス料+ロイヤリティが主収益。
- 強み:省電力/高効率。モバイル・車載・IoT・データセンターに広く採用。
- ビジネスの安定性:製造設備の巨額投資が不要で、サイクル悪化時も固定費負担が軽い。
- 成長ドライバー:スマホ復調に加え、車載/産業IoT/クラウド(Neoverse/Graviton)という新しい裾野。
スマホの一極依存から脱し、データセンターや車載などASP(1台あたり単価)の高い領域が伸びると、同じユニット数でも売上/利益が押し上げられます。
また、設計世代の更新が進むとロイヤリティ率が上がりやすく、「数量×単価」の両面で拡大が見込めるのがARMの特徴です。
ARMとx86/RISC-Vの違い
項目 | ARM | x86(Intel/AMD) | RISC-V |
---|---|---|---|
立ち位置 | 設計IP提供(ファブレス) | PC/サーバーで歴史的に強い命令セット | オープン命令セット(ライセンス料不要) |
強み | 省電力/効率◎、エコシステム広い | 互換性/ソフト資産が圧倒的 | カスタマイズ自由度/コスト低減余地 |
課題 | 高性能サーバー領域での完全覇権は道半ば | 電力効率面で逆風 | エコシステム/サポートの成熟に時間 |
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NeoverseとAWS Gravitonの採用動向
Neoverseはデータセンター/5G/AIワークロード向けのArm設計群。各社がこのIPを土台に自社CPUを設計し、クラウドやネットワーク機器で使います。
AWS GravitonはAWSのArm系サーバーCPUで、コスパ(性能/電力/コスト)バランスに優れ、特定ワークロードで採用が増えています。
- クラウドは“電力効率×キャパ”がKPI。Arm系は省電力で台数を積みやすいのが魅力。
- Gravitonの普及は、Arm命令セットで動くアプリ/ツールの裾野拡大=エコシステム強化に直結。
- NeoverseはAI学習/推論の主役(GPU)を支えるCPUとしての存在感が上がるほど、採用機会が広がる。
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決算で“毎回”チェックするKPI(テンプレ化して更新)
- ロイヤリティ収入の成長率:スマホ/車載/IoTの実需を最短で映す数字。世代更新(新IP)で率が上がると追い風。
- ライセンス受注:Neoverseなど高単価IPの受注動向は先行指標。次のロイヤリティ母集団を形成。
- RPO(残存履行義務):将来売上のパイプ。QoQ/YoYのトレンドで足腰を把握。
- ガイダンス(売上/EPS):好決算でも見通し弱含みだと売られやすい。短期の値動きはここで決まりやすい。
この記事では数値を固定せずに指標名と見方を定位置化。四半期のたびに“太字の横”だけ数字を差し替える運用だと、更新が数分で済みます。
株価シナリオ(強気/中立/弱気)
- 強気:Neoverse採用がクラウドで広がり、車載/産業IoTも堅調。RPO増加+ガイダンス上振れで再評価。
- 中立:スマホ復調もRISC-V台頭が相殺。レンジ内での往来が続く。
- 弱気:ガイダンス下振れ+大株主の売り出しで需給悪化。短期は割安でも底練りが長引く。
テクニカルはRSI/MACDだけでなく、決算週の出来高やギャップ(窓)の埋め方も確認。押し目待ちでも“弱いリバ”が続くと平均取得単価が上がりやすいので、分割エントリーが無難です。
NISAでの買い方:円貨/外貨・時間帯・注意点
- 決済通貨:為替コストを見える化したいなら外貨決済。シンプル重視なら円貨でもOK。
- 時間帯:米国市場の立会は日本時間の未明〜朝。寄り/引けのスプレッドと出来高に注意。
- 発注方法:指値で段階的に。決算前は枚数を抑え、アフター/プレの乱高下に備える。
- 積立:長期狙いは毎月定額のドルコストが有効。下落時に自動で買付量が増える。
関連記事:米国株は円貨・外貨どっちで買う?スプレッド/為替手数料を徹底比較
想定リスクと対策
- 大株主の売り圧:需給悪化の短期ショック。ロックアップ/売出し開示の確認をルーティン化。
- 競合/置換:RISC-Vやx86の巻き返し。実アプリのベンチ/導入事例でフェーズを判断。
- マクロ/サイクル:半導体サイクル悪化でロイヤリティ鈍化。分散×現金比率で調整余地を確保。
よくある質問(FAQ)
- Q. ARMは製造しないの?
- A. はい。ARMは設計IPの提供者で、ロイヤリティを得るモデルです。
- Q. NeoverseとAWS Gravitonの関係は?
- A. NeoverseはArmのデータセンター向け設計群、GravitonはAWSがその系譜の設計を用いて作る自社Arm CPUです。
- Q. RISC-Vは脅威?
- A. 一部領域で競合しますが、ツール/OS/開発者のエコシステム差が縮むには時間がかかります。
- Q. どの証券会社で買うのが良い?
- A. NISA手数料が実質無料のネット証券が使いやすいです。外貨決済+定期買付でコストと手間のバランスが取りやすいです。
出典・免責・更新方針
本記事は投資助言ではありません。最新の数値(売上/ガイダンス/RPO等)は必ずIR/決算資料・取引ツールで確認してください。
更新サイクル:四半期決算ごとにKPI欄の数字を差し替え+「採用事例/導入トピック」の追記を行います。

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