Relativity Spaceとは？企業概要とビジネスモデル

※本記事で紹介するRelativity Space（リラティビティ・スペース）は、2025年現在まだ上場していない未公開株（プレIPO銘柄）です。
2015年に米カリフォルニアで設立され、世界初の完全3Dプリントロケット「Terran 1」を開発した宇宙スタートアップです。製造工程の90%以上を3Dプリンターで行い、コストを最大60％削減、開発期間を数年から数カ月へと大幅短縮する技術力を誇ります。

現在は次世代の完全再利用型ロケット「Terran R」の試験フェーズに注力。NASAや国防総省、商業衛星企業などとの契約を急速に拡大しており、低コストかつ柔軟な打ち上げサービスで宇宙輸送市場のゲームチェンジャーを目指しています。

最新ニュースと注目トレンド

2024年後半、Terran Rの再利用型エンジン燃焼試験に成功。
「3Dプリント×再利用型ロケット」という革新的な組み合わせは、投資家から「次のSpaceX」とも評され、メディア露出も急増しました。

2025年には国防総省やNASAだけでなく、複数の衛星通信ベンチャーとも打ち上げ契約を締結。これにより、地球低軌道（LEO）衛星通信や地球観測、宇宙探査など、幅広い用途に対応できる体制を構築しています。

Terran Rの最新スペックと初打ち上げ計画（2025年更新）

• 全長：約 86.6m（284ft）、直径 5.4m（17.7ft）
• エンジン：1段目「Aeon R」×13基（メタロックス）、2段目「Aeon Vac」×1基
• ペイロード能力：（再使用前提）LEOへ最大約23,500kg、GTOへ約5,500kg。完全使い切り構成ではLEOへ最大33,500kg想定
• 打ち上げ場所：フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地 LC-16
• 進捗：2025年3月に車体系クリティカル設計審査（CDR）完了と飛行機体の生産開始を発表
• 初打ち上げ時期：2026年後半を目標（現時点の計画）

※仕様はメーカー公表と2025年時点の発表に基づく。開発の進展に応じて変更される可能性があります。

経営体制アップデート：エリック・シュミット氏がCEOに就任

2025年3月、元Google CEOのエリック・シュミット氏がRelativity SpaceのCEOに就任。
同氏は筆頭株主（支配持分）を取得したと報じられており、共同創業者のティム・エリス氏は取締役として支援を継続します。
資本・ガバナンスの強化により、Terran Rの初飛行と量産体制の確立を前倒しする狙いが示されています。

契約・受注状況と打ち上げ計画

• 商用・政府案件：大手クラウド/通信・地球観測・国防関連の顧客と複数年契約を獲得。報道ベースでは累計で数十億ドル規模のローンチ契約に到達との観測あり。
• 国家安全保障ミッション（NSSL）：初飛行後に本格参入を目指す方針（2024年時点の会社方針）。
• インフラ進捗：LC-16の発射設備建設、ミシシッピ州StennisでのAeon R垂直燃焼試験を継続。

※契約金額は報道値を含み、同社の今後の開示で変動する可能性があります。

Relativity Spaceのタイムライン（要点）

• 2019年1月：ケープカナベラルLC-16の運用権取得
• 2023年3月：世界初の“ほぼ完全3Dプリント”ロケットTerran 1が打ち上げ。宇宙空間到達も軌道投入は不達
• 2023年4月：小型機Terran 1を終了し、中大型のTerran Rへ全面転換を発表
• 2025年3月：CDR完了＋飛行機体生産開始を公表／エリック・シュミット氏がCEO就任
• 2026年後半：Terran R初打ち上げ目標

成長市場とシナジー領域

世界の宇宙産業市場は2025年時点で約50兆円規模、2040年には1兆ドル（約150兆円）に達すると予測されており、年率10%以上の高成長分野です。
特にLEO衛星通信（Starlinkのような分野）、AIによる宇宙データ解析、IoTとの連携はRelativity Spaceの技術と非常に高い親和性があります。

また、3Dプリント製造の応用範囲は宇宙分野にとどまらず、防衛装備・航空機部品・先進素材の開発など多岐にわたり、将来的な事業ポートフォリオ拡大の可能性も秘めています。

競合比較：SpaceX・Rocket Labとの違い

SpaceXが大型ロケット市場を、Rocket Labが小型衛星市場を支配する中、Relativity Spaceは「製造の柔軟性とコスト効率」という独自ポジションで差別化を図っています。

資金調達と未公開株としての評価

Relativity Spaceは現在非上場企業ながら、評価額はすでに100億ドル超のデカコーン企業とされます。
2025年中にもSPAC合併によるNASDAQ上場の可能性が報じられており、実現すれば初値から数倍の株価上昇が期待されます。

主要ベンチャーキャピタルや戦略投資家が参画しており、資金面の安定性も高いと評価されています。

テンバガー候補としての成長ドライバー

1. 宇宙市場の急拡大：2040年に1兆ドル到達が予想される高成長分野
2. 3Dプリント技術の優位性：設計自由度と製造スピードで競合優位を確保
3. 再利用型ロケットの経済性：打ち上げコストを従来の1/10に削減可能

これらの要素が重なることで、Relativity Spaceはテンバガー候補の未公開株として強い投資妙味を持っています。

投資戦略と注意点

上場前に投資機会を得るには、SPACや関連企業株（例：Rocket Lab、Astra Space）を通じて間接的にエクスポージャーを確保する方法があります。
上場後は初値高騰による短期過熱リスクを考慮し、分割買い（例：3回に分けて購入）を推奨します。

主なリスク要因：打ち上げ失敗や開発遅延、規制強化、競合の価格攻勢、資金調達による株式希薄化など。

Relativity Space よくある質問（FAQ）

Relativity Spaceは上場していますか？株はどう買えますか？

2025年8月時点で未上場（プレIPO）です。個人が直接株式を購入する方法は基本的にありません。将来の上場について公式な確定発表はなく、過去の報道にとどまります。

Terran Rのスペックを教えてください（サイズ・ペイロード・エンジン）

全長約86.6m、直径5.4m、1段目Aeon R×13、LEOへ最大23.5t（再使用前提）／最大33.5t（使い切り）、GTOへ約5.5tが目安です。

初打ち上げはいつ・どこ？

2026年後半にフロリダのLC-16から実施予定（現計画）。開発状況により前後する可能性があります。

経営トップは誰？

2025年3月にエリック・シュミット氏（元Google CEO）が就任。共同創業者のティム・エリス氏は取締役として継続支援しています。

企業評価額はいくら？

公表ベースでは2021年時点で約42億ドル（プライベート・ラウンド）。以後の正確な評価は非公開で、推測が多い領域です。

まとめと今後の注目ポイント

Relativity Spaceは、3Dプリントと再利用型ロケットという革新技術で宇宙ビジネスの常識を覆そうとしている未公開株の有力候補です。
デカコーン評価とSPAC上場観測が重なり、長期的な株価成長ポテンシャルは非常に高いと見られます。

• Terran Rの打ち上げスケジュール
• 新規契約とパートナーシップの発表
• 上場に関する公式アナウンス

📌 Relativity Space公式サイトで最新情報をチェックしましょう。