2025年に注目すべき自動化銘柄！UiPath（ユーアイパス）の将来性と投資妙味を徹底解説

UiPathとは何者か？：RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）のパイオニア

UiPath（ユーアイパス）は、業務自動化（RPA）分野における世界的リーディングカンパニーであり、本社は米国ニューヨーク、開発拠点はルーマニア・ブカレストにあります。企業の定型業務やバックオフィス作業をソフトウェアロボットで効率化する「RPA（Robotic Process Automation）」の普及をけん引してきた企業です。

UiPathの主力製品は、「Studio」「Robot」「Orchestrator」などで構成される包括的なRPAプラットフォームです。これにより、開発者はノーコード／ローコードで業務プロセスを自動化でき、企業全体のDX（デジタルトランスフォーメーション）を強力に後押しします。

なぜ今UiPathが再注目されているのか？：生成AIとの連携が鍵

2023年以降、ChatGPTを皮切りとする生成AIブームが世界的に拡大するなか、RPAの世界でも「AIと自動化の融合」が注目されています。UiPathはこの潮流をいち早く捉え、自社製品に生成AIを組み込む形で進化を遂げています。

特に2024年以降は、Microsoft Azure OpenAIとの連携強化、自然言語で業務フローを設計できる「Autopilot for Developers」の提供開始、AIによる業務プロセス提案機能など、革新的な機能を次々に投入。RPA単体から「インテリジェントオートメーション（IA）」への進化を図っています。

これにより、定型業務だけでなく、非構造データを扱うような複雑な業務領域にも対応可能となり、大企業を中心に導入が拡大しています。特に金融・医療・製造などの業界では、人的ミスの削減やコンプライアンス強化の観点から採用が急増しています。

成長を支える3つの巨大市場：DX推進・AI・グローバル展開

UiPathの成長を支えているのは、以下の3つのメガトレンドです。

① DX（デジタルトランスフォーメーション）推進

世界中の企業が業務効率化を迫られる中、RPAはコスト削減と省人化の要として位置づけられています。UiPathは操作性の高さと導入支援の充実により、中堅企業や自治体などにも普及が進んでいます。

② AIとの融合（インテリジェント・オートメーション）

業務の“部分最適”から“全体最適”へと進化する自動化の潮流において、生成AIや自然言語処理と連携できるUiPathの優位性は際立っています。今後、より複雑な判断を伴う業務の自動化が求められる中で、同社の技術力は評価されています。

③ グローバル展開の強み

UiPathは北米・欧州・アジア太平洋など、150か国以上で事業を展開しており、海外売上比率が約80％を占めます。各地域のパートナー企業と連携し、地域ごとの法規制やニーズにも柔軟に対応できる体制が強みです。

競合他社との比較：MicrosoftやAutomation Anywhereとの違い

UiPathを評価する上で欠かせないのが、同じ業務自動化・RPA分野における競合との比較です。世界的に見て有力な競合は、Microsoft（Power Automate）、Automation Anywhere、Blue Prism（現在はSS&Cに買収）などがあります。それぞれ特徴がありますが、UiPathは以下の点で優位に立っています。

UiPathは特に「AIとの統合力」「企業規模に応じた拡張性」「世界的な導入実績」の面で他社をリードしています。また、Microsoftとの競合では、エンタープライズ向けの柔軟性や独立性において差別化が図られています。

株価推移とアナリスト評価（2023〜2025年）

UiPathは2021年にNASDAQへ上場（ティッカー：PATH）し、当初は80ドル台をつけるも、2022年には米金利上昇とグロース株全体の調整により株価は大きく下落。その後、2023〜2024年は業績改善やAI統合の期待から徐々に回復基調へと転じました。

2025年5月現在、株価は約22〜25ドル台で推移しており、コロナ後の高値に比べるとまだ割安感があります。一方で、成長セクターに属することや、収益性の改善が進んでいることから、アナリスト評価も上昇傾向にあります。

大手証券では以下のような評価が出ています：

• モルガン・スタンレー：「AI融合による差別化が本格化。目標株価：30ドル」
• ゴールドマン・サックス：「2026年以降の黒字転換見込みで投資妙味あり」
• ウェルズ・ファーゴ：「RPA市場の拡大に伴う再評価フェーズ。Buy継続」

UiPathは10倍株になれるか？：テンバガー条件を検証

2025年時点でのUiPathの時価総額はおよそ120〜130億ドル前後。これがテンバガー（10倍株）になるためには、1,000億ドル超の評価を市場から受ける必要があります。実現のためには次のような条件が必要です。

• ① 市場規模の拡大：RPA＋AI市場が想定以上のスピードで普及する
• ② 利益率の改善：2026年以降の営業黒字化と利益成長
• ③ 競合優位性の維持：Microsoftとの競争に打ち勝ち、独自進化を続ける
• ④ 巨大企業との提携：Google Cloud、SAP、Oracleなどとの連携強化

現時点では「確実にテンバガーになる」とまでは言えませんが、AIとの融合という強力なトレンドを背景にした「伸びしろ」は非常に大きいと言えます。

投資戦略：UiPath株を買うタイミングとスタイル

UiPathは成長性が高い一方で、株価のボラティリティ（変動幅）も大きいため、短期トレードよりは中長期投資に向いています。おすすめは、以下のような「分割エントリー戦略」です。

おすすめの買い方：3段階で分散購入

• ① 初回エントリー：20ドル台前半の押し目形成時（RSI40〜50目安）
• ② 追加購入：25ドルを明確に超え、トレンド転換が確認されたタイミング
• ③ 上昇加速時：決算発表やAI提携報道などポジティブ材料が出たときに買い増し

また、AI関連銘柄全体が調整している時期を「逆張りのチャンス」と捉えるのも一つの戦略です。他のAI銘柄（NVIDIA、Palantir、C3.aiなど）との相関性にも注意しておくと、買い時の判断がしやすくなります。

買える証券会社と手数料比較（2025年5月現在）

UiPathは米国NASDAQに上場しているため、日本国内の主要ネット証券から購入可能です。以下は代表的な証券会社と特徴です。

購入時は「ドル建て or 円建て」「定期買付 or スポット買付」を選べます。初心者にはスポット買付＋ドル建てがわかりやすくおすすめです。

投資時のリスクと注意点

成長株であるUiPathにも、当然リスクは存在します。以下のポイントを事前に理解しておくことで、落ち着いた投資判断が可能になります。

• 収益構造が不安定：2025年時点ではまだ安定黒字とは言えず、キャッシュフロー重視の投資家にはやや不向き
• 競合リスク：Microsoftなど巨大IT企業との競争が激化する可能性あり
• AIの技術革新スピード：想定より早く代替技術が出現した場合のリスク

これらを踏まえて、ポートフォリオ内で20〜30％程度に抑えるなど、リスク管理を意識した資金配分が望まれます。

UiPath 決算速報：UiPath 2026年第1四半期（Q1）決算まとめ

決算結果と市場反応

UiPath（NYSE: PATH）は2025年5月29日に2026年度第1四半期決算を発表しました。
売上高は3億5,700万ドル（前年同期比＋6％）で、アナリスト予想（3億3,283万ドル）を上回りました。
EPSは0.11ドルと、予想（0.10ドル）を上回る好結果でした。
これを受け、決算発表後の時間外取引で株価は約9.35％上昇し、14.15ドルで取引を終えました。

業績ハイライト

見通しと経営方針

UiPathは2026年第2四半期の売上高見通しを3億4,500万〜3億5,000万ドル、年間経常収益（ARR）は17億1,500万〜17億2,000万ドルと発表。
通期の売上高ガイダンスは15億4,900万〜15億5,400万ドル、ARRは18億2,000万〜18億2,500万ドルと見込んでいます。
CEOのダニエル・ダインズ氏は「エージェント型自動化の可能性を現実に変えつつあり、2026年度はその基盤となる年」とコメント。
CFOのアシム・グプタ氏も「財務健全性と長期成長に自信を持っている」と強調しました。

リスクと今後の注目ポイント

• マクロ経済の不確実性：変動する経済状況が顧客の支出に影響を与える可能性。
• 競争圧力：AIと自動化セクターにおける激しい競争。
• 技術的進歩：市場リーダーシップを維持するための継続的なイノベーションの必要性。
• 規制変更：データプライバシーとセキュリティ規制の変更による潜在的影響。
• 市場飽和：競争が激しいセクターでの市場シェア拡大の課題。

UiPath 決算まとめ：UiPathのQ1決算は売上・EPSともに市場予想を上回り、株価は急騰。エージェント型自動化プラットフォームや戦略的パートナーシップが今後の成長ドライバーとして注目されます。

まとめ：自動化の未来を担うUiPathに注目せよ

UiPathは、AIと業務自動化の融合によって次世代の生産性向上を支える中核企業として、2025年現在でもなお注目度の高い銘柄です。短期的にはボラティリティがありますが、中長期で見ればRPA＋AI市場の拡大に乗る形で大きな成長が期待できます。

株価がコロナ後の高値から大きく調整している今こそ、再評価のタイミングかもしれません。しっかりと情報収集を行いながら、戦略的な分散投資を行うことで、大きなリターンを得られる可能性があります。