米国株の為替手数料を安くする基本知識
米国株の取引で為替手数料はなぜかかる?
米国株は米ドル建てなので、日本円を米ドルに両替(ドル転)してから買う必要があります。このときに発生するのが為替手数料です。
例えば、SBI証券や楽天証券で米国株を買うと、証券会社が提示するレートで円がドルに替わります。そのレートには数銭の手数料が上乗せされており、これが為替コストとなります。
1ドルあたり「2銭」「25銭」ってどういう意味?
為替手数料は1ドルあたりいくらかで表現されます。「2銭」「25銭」というのは、1ドル両替するたびにいくらコストがかかるかを示しています。
- ✅ 2銭(0.02円) → 1万ドル替えても手数料は200円
- ✅ 25銭(0.25円) → 1万ドル替えて2,500円
👉 長期で積み重なると大きな差になるため、2銭と25銭の差は無視できません。
長期投資で為替手数料を意識すべき理由
米国株投資は長期でコツコツ積み立てる人が多いため、為替手数料の影響が大きくなります。
- ✅ 毎月5万円ずつ投資 → 年間60万円、10年で600万円
- ✅ 為替手数料が25銭なら10年で数万円以上の差が出る
👉 手数料は「見えないコスト」ですが、長期投資家ほど徹底的に抑えるべき重要ポイントです。
主要ネット証券の為替手数料比較
SBI証券 – 住信SBIネット銀行経由なら片道2銭
SBI証券は、米国株の為替手数料を業界最低水準の2銭まで抑えられるのが最大の強みです。
- ✅ 証券口座で円を直接ドル転すると片道25銭
- ✅ 住信SBIネット銀行経由でドル転すれば片道2銭
- ✅ 住信SBIとSBI証券間は即時・無料でドル送金可能
👉 住信SBIネット銀行を経由するだけで手数料が10分の1になるため、長期投資家はほぼ必須ルートです。
楽天証券 – FX口座経由でコストを下げる裏技
楽天証券の標準為替手数料は片道25銭ですが、楽天FX口座を活用すれば2銭〜5銭程度まで下げられます。
- ✅ 通常は証券口座内のドル転:25銭
- ✅ 楽天FXでドル購入 → 証券口座へ振替:2〜5銭
👉 少し手間はかかりますが、FX口座を経由するだけで大幅節約できます。
マネックス証券 – 標準25銭でも使い分けで工夫できる
マネックス証券の為替手数料は片道25銭と標準的です。住信SBIや楽天FXのような直接的な節約ルートはありませんが、米ドル決済口座を使う工夫で手数料を抑えることが可能です。
- ✅ 標準ドル転:25銭
- ✅ 一度ドルに替えて米ドル口座に保持 → 何度も取引する場合の手数料を節約
👉 頻繁に売買するより、まとめてドル転→ドル口座で管理すればマネックスでも手数料を減らせます。
ドル転(円→ドル)の方法とおすすめルート
証券口座で自動ドル転する方法
最もシンプルなのは証券口座内で円をドルに自動両替する方法です。SBI証券・楽天証券・マネックス証券いずれも、米国株を購入するときに自動的に円→ドル転してくれます。
- ✅ 手間がかからない(注文時に自動両替)
- ✅ ただし手数料は片道25銭が基本(SBI証券で銀行経由しない場合も同様)
👉 最も手軽だが、長期投資ならコストを下げるルートを検討したいところです。
銀行経由でドル転する方法(SBI・住信SBIなど)
手数料を下げたい人は銀行経由のドル転がおすすめです。特に住信SBIネット銀行→SBI証券のルートは有名です。
- ✅ 住信SBIネット銀行でドル両替 → 手数料2銭
- ✅ 即時・無料でSBI証券に送金可能
👉 2銭の圧倒的低コストなので、長期で米国株を積み立てる人は必須ルートといえます。
FX口座を使ったドル転(中・上級者向け)
さらにコストを削りたい人はFX口座を使ったドル転という方法もあります。楽天証券なら楽天FX口座、SBIならSBI FXトレードを活用します。
- ✅ スプレッド(実質手数料)は1銭未満〜2銭程度
- ✅ FX口座でドルを買い、証券口座に振替(少し手間あり)
👉 最安コストを狙える方法ですが、FXの取引画面に慣れる必要があるため中・上級者向けです。
初心者が為替手数料を抑えるための3つのコツ
両替タイミングを決めてまとめてドル転
少額を何度もドル転すると、その都度為替手数料が発生します。初心者でもできる節約術は「両替するタイミングを決めて、まとめてドル転する」ことです。
- ✅ 月1回などルールを決める
- ✅ まとまった金額を両替 → 手数料を最小限に抑える
👉 無理に為替相場を読む必要はありませんが、まとまった両替でコストが減るのは確実です。
高頻度売買なら「米ドル決済口座」を活用
頻繁に売買する人は、米ドル決済口座を活用するのがおすすめです。一度ドル転して米ドルを口座に置いておけば、その後の売買時に再び手数料がかかりません。
- ✅ 何度も円⇔ドルの両替をするよりコストを削減
- ✅ ドルのまま配当を受け取れるのもメリット
👉 長期投資+時々売買するタイプの人に向いています。
まずは少額から始めて「手数料感覚」を身につける
最初から完璧にコストを抑えようとせず、まずは少額から始めるのも大切です。少額でも実際にドル転してみることで、「手数料がいくらかかるか」が肌感覚でわかります。
- ✅ 1万円をドル転 → 手数料を実際に体感
- ✅ どのルートが一番安いか、少額で比較してみる
👉 経験してこそ、本当に手数料を節約する感覚がつかめます。
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