米国株の売却益はいつ入金される?

初心者向け米国株・NISAガイド

米国株の売却益はいつ入金される?基本の流れ

約定日と受渡日の違い

米国株を売ったとき、「すぐに口座にお金が入る」と思っていませんか? 実は売却日(注文が成立した日)受渡日(お金が正式に口座に入る日)は別です。

米国株はT+2ルール(取引日+2営業日後が受渡日)で動きます。たとえば月曜の夜にアップル株を売却した場合、実際にお金が口座で使えるのは水曜です。金曜に売却した場合は翌週火曜になります。

👉 つまり「売った瞬間に現金化」ではなく「売ったあと2営業日後に使える」と覚えておきましょう。

売却益が口座に入るのは受渡日

売却直後に証券口座を確認すると、「売却予定額」や「受渡予定額」という表示が出ます。しかしこれはあくまで予定であり、まだ銀行口座に出金したり、他の米国株購入に使えません

本当に自由に使える状態になるのは受渡日(T+2)になってからです。証券会社によっては「再投資にだけ使える機能」を用意しているところもありますが、引き出しは不可です。

👉 初めて売却する人は、この「予定額と利用可能額の違い」に少し戸惑うことが多いので覚えておきましょう。

具体例:入金日シミュレーション

受渡日をイメージしやすいように、いくつかの例を挙げます。

  • 月曜に売却 → 水曜入金
  • 木曜に売却 → 翌週月曜入金
  • 金曜に売却 → 翌週火曜入金

👉 土日や米国市場の祝日(独立記念日・感謝祭・クリスマスなど)を挟むと、さらに1〜2日遅れることがあります。

例えば、感謝祭(Thanksgiving)やクリスマスの週は、受渡日が想定よりも1日遅れることがあるので注意が必要です。

👉 「旅行や大きな買い物の前にお金が必要」というときは、必ず数日前に売却しておくことをおすすめします。

主要証券会社の入金タイミングの違い

SBI証券

SBI証券では、売却後すぐに「残高(予定)」に金額が表示されますが、これはあくまで予定。T+2(売却日から2営業日後)を過ぎないと、実際には引き出せません。

👉 SBI証券の強みは、住信SBIネット銀行との連携で、外貨決済口座を使えばドルのまま受け取り→再投資が可能な点。 ドル転の手間を減らして効率よく回すことができます。

注意点として、**円貨決済で売った場合は自動的に円転(ドル→円)される**ため、為替レートの影響を受ける点も押さえておきましょう。

楽天証券

楽天証券T+2ルールですが、売却直後から「受渡予定額」として確認できます。 ただし、使えるようになるのは受渡日以降です。

👉 楽天銀行とのマネーブリッジ(自動入出金)を使っていれば、**受渡日に自動で円に換算→楽天銀行に反映**されます。 ポイント投資と組み合わせて使う初心者にはわかりやすい仕組みですが、**ドルのまま残すことはできない**ので注意です。

楽天FX口座を持っていれば、ドルのまま保持→再投資も可能ですが、初心者はまず円貨決済で慣れるのがおすすめです。

マネックス証券

マネックス証券T+2ルールですが、売却明細や予定残高の反映が早いと評判です。 特にアプリやPC画面のUIがわかりやすく、**「いくらいつ使えるか」**を確認しやすいのがメリット。

👉 外貨決済口座を持っていると、**ドルで売却→ドルで保有→次の買付に即利用**という流れが可能。 ドル建て資産を効率的に回転させたい人には向いています。

ただし、**NISA口座の場合は円貨決済しか選べない**点は覚えておきましょう。

売却益を早く使うための工夫と注意点

受渡日前に再投資できる?

通常、売却代金は受渡日(T+2)まで引き出せませんが、証券会社によっては「受渡日前でも再投資できる」便利な仕組みがあります。

  • SBI証券:売却直後から予定残高として次の米国株購入に利用可能
  • 楽天証券:同じく受渡予定額として再投資OK(ただし円貨決済が基本)
  • マネックス証券:再投資も可能だが、外貨決済か円貨決済かで制限あり

👉 この仕組みを活用すれば、**売ったお金をすぐ次の銘柄に回す**「回転売買」がしやすくなります。

ただし、**受渡日までは「仮の残高」扱い**なので、出金(銀行振込)には使えない点は注意です。

NISA口座で売却した場合

NISA口座での売却もT+2ルールは同じですが、大きな違いは利益が非課税なこと。

  • 課税口座:利益に20.315%の税金がかかり、源泉徴収される
  • NISA口座:税金が引かれず、利益がそのまま全額入金

👉 例えば10万円の利益が出たとき、特定口座だと約8万円台後半しか入金されませんが、NISAなら10万円そのまま入ります。 **「税金で目減りしない」**のは大きなメリットです。

土日・祝日を挟むと注意

米国市場は土日と米国祝日は休場なので、その前後に売却すると受渡日がずれることがあります。

  • ✅ 金曜夜に売る → 翌週火曜入金(週末を挟む)
  • ✅ 感謝祭や独立記念日などの祝日を挟む → さらに1〜2日遅れ

👉 「旅行前に資金を出金したい」「次の投資タイミングを逃したくない」というときは、米国市場カレンダーを確認し、**受渡日までのスケジュールを逆算**して売却するのが安全です。

特にNISA枠を年末ギリギリに使い切ろうとする場合、**「年内受渡」になるかどうか**も重要なので要注意です。

初心者が知っておきたい売却益入金のQ&A

売ったお金はすぐ引き出せる?

米国株を売った直後は証券口座の残高画面に「予定額」として表示されますが、これはまだ仮の状態です。

  • 受渡日前 → 再投資には使えるが、出金不可
  • 受渡日後 → 出金可能になり、銀行口座に振り込める

👉 「売った瞬間に現金化」とはならず、**T+2(2営業日後)**までは引き出せないことを覚えておきましょう。

為替はいつのレートで処理される?

米国株の売却代金を円貨決済にしている場合、適用されるのは受渡日の為替レートです。

  • 円貨決済 → 受渡日のレートで円換算
  • 外貨決済(米ドル口座) → ドルのまま保持、後日自分のタイミングで両替可能

👉 為替差益・差損をコントロールしたい人は、外貨決済口座を活用して、両替タイミングを自分で決めるのがおすすめです。

急ぎの出金に備えるには?

「旅行資金を引き出したい」「大きな買い物で現金が必要」といった場面では、**即日出金は不可能**です。

  • ✅ 受渡日まで**最低2営業日**かかる
  • ✅ 週末や米国の祝日を挟むと**さらに1〜2日遅れる**

👉 急ぎのときは数日前に売却しておくのが安全。
特に**年末や連休前は入金スケジュールがズレやすい**ため、余裕を持った資金計画が大切です。

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