【初心者向け】米国株の逆指値注文とは?損切り・利益確定を自動化する使い方ガイド
米国株を始めると、必ず出てくるキーワードが「逆指値(ぎゃくさしね)」。 なんとなく「損切り用の注文」というイメージはあるけれど、
- どの価格に入れればいいの?
- 成行・指値とどう違うの?
- 間違えるとどうなるの?
と不安になる人も多いです。 この記事では、米国株初心者が“余計な大損”を避けるための逆指値の基本と実践的な使い方を、ストック記事として丁寧にまとめます。
逆指値注文とは?通常の指値との違い
まずは「指値」と「逆指値」の違いを、かんたんな表で整理します。
| 種類 | イメージ | よく使う場面 |
|---|---|---|
| 指値注文 | 「〇ドルまで下がったら買う」「〇ドルまで上がったら売る」 | 落ち着いて買いたい/売りたいとき |
| 逆指値注文 | 「〇ドルまで下がったら売る(損切り)」「〇ドルまで上がったら売る(利益確定)」 | 急落・急騰に自動で対応したいとき |
ポイント:
通常の指値は「その価格になったら買いたい/売りたい」。
逆指値は「その価格になったら逃げたい/利確したい」イメージです。
逆指値が役立つ2大シーン|損切りと利益確定
① 大きな損失を避ける「自動損切り」
たとえば、100ドルで買った米国株に対して、
- 「90ドルまで下がったら自動で売る」 → 逆指値注文
こうしておくと、仕事中や寝ている間に暴落が起きても“致命傷”を避けやすくなります。
② 欲張りすぎない「自動利益確定」
たとえば、
- 現在値:120ドル
- 「110ドルまで下がったら売る」と逆指値を置いておく
一度上がった株価がズルズル下がってしまう前に、ある程度の利益を確定しておくための使い方です。
重要:
逆指値は「絶対に儲かる魔法」ではなく、「これ以上は損したくない」「利益を守りたい」ための“安全装置”です。
逆指値の種類|逆指値成行・逆指値指値の違い
証券会社によって名称は違いますが、概ね以下の2種類があります。
| 種類 | 内容 | メリット・注意点 |
|---|---|---|
| 逆指値成行 | 指定価格に達したら「成行」で売り注文が出る | 約定しやすいが、暴落時は想定より安く約定することも |
| 逆指値指値 | 指定価格に達したら「指値」で売り注文が出る | 価格をコントロールできるが、約定しないリスクもある |
初心者向けの目安:
・「絶対に売りたい」 → 逆指値成行
・「この価格より下では売りたくない」 → 逆指値指値
ただし、暴落時の“飛び”を避けたいなら、逆指値指値で少し余裕を持たせるのが現実的です。
初心者が逆指値でやりがちな失敗パターン
① ボラティリティを無視して値幅が狭すぎる
1日の値動きが激しい銘柄なのに、 「買値から-1%」のように狭く逆指値を入れてしまうと、 ちょっとした“ノイズ”で即約定 → その後すぐに株価が戻る、というケースも多いです。
② 指値が遠すぎて「意味のない逆指値」になる
逆に、
- 「最悪70ドルまで来たら売る」など、遠すぎる価格に置く
これだと損切りが遅すぎて、資金効率が悪くなることも。 「どこまでの損失なら許容できるか」を決めてから逆指値を置くのが大切です。
③ NISA口座でやたら逆指値を使う
長期の資産形成を目的としたNISA口座で、 短期トレードのように逆指値を頻繁に使うと、
- ちょっとした下落で売却 → 長期リターンを逃す
という本末転倒になりがちです。 NISAは「長期前提」なので、逆指値は“最悪のリスクを切るための保険”程度に。
逆指値をどこに置けばいい?初心者向け3つの目安
細かいチャート分析が苦手でも、次の3つを意識すると“致命傷”を避けやすくなります。
- 買値から◯%下で決める(例:-5%、-8%など)
- 直近の安値を少し割り込んだ位置に置く
- 生活防衛ライン(これ以上は無理という金額)を明確にしておく
例:
・100ドルで買った株 → 「92〜95ドル」の間で逆指値候補を検討
・チャートで“何度も跳ね返されている安値”を1つの目安にする
※本記事はあくまで一般的な考え方であり、具体的な推奨ラインではありません。投資判断はご自身で行ってください。
逆指値と相性の良い証券会社・ツール
逆指値を活用するには、注文画面がわかりやすく、チャートと注文を行き来しやすい証券会社・ツールを選ぶことも重要です。
- moomoo証券:板情報・チャート上からの注文がしやすく、逆指値の視覚的な感覚を掴みやすい
- 楽天証券:スマホアプリでも逆指値の設定が比較的シンプル
- TradingView:チャート分析に使い、実際の発注は証券会社で行う組み合わせもおすすめ
まだ口座がない場合は、先にこちらの記事で自分に合う証券会社をチェックしておくと迷いません。
まとめ|逆指値は「感情に負けないための保険」
- 逆指値は「ここまで来たら自動で売る」ための注文方法
- 損切り・利益確定を“感情抜き”で実行するのに役立つ
- 逆指値成行/逆指値指値の特徴を理解して使い分ける
- NISAや長期投資では「保険」としての位置付けが大事
逆指値を上手に使えるようになると、 「チャートに振り回される投資」から一歩抜け出すことができます。
次のステップとして、まだ読んでいない場合は以下の記事もセットで押さえておくと理解が一気に深まります。
※本記事は情報提供のみを目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。

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